クランベリーだけがたくさん含む「特別なPAC」膀胱炎や尿路感染症(UTI)の予防に
クランベリージュースが「女性の味方」と言われる理由
赤くカラフルな実が印象的なクランベリー。 そのジュースは北米を中心に人気が広がりましたが、近年日本でも「膀胱炎や尿路感染症(UTI)の予防に」という情報を目にすることが多くなりました。
その秘密は、クランベリーに豊富に含まれる独自のポリフェノール「A型プロアントシアニジン(A型PACs)」にあります。クランベリージュースは単なる果実飲料ではなく、体の内側からサポートする「自然の味方」として注目されているのです。
クランベリーだけがたくさん含む「特別なPAC」
果物や植物にはさまざまなポリフェノールが含まれていますが、その中でもプロアントシアニジン(PACs)はよく知られている成分です。 どうやらブドウやリンゴ、カカオなどには「B型PAC」が豊富で、一般的にはこちらが多く見られます
。クランベリーには「A型PAC」が多く含まれており、この型のプロアントシアニジンは非常に珍しい存在です。 分子同士が「酸素(C–O–C結合)」を介して特殊な二重構造を持ち、これが他の果物とはひと味変わった作用を持つと考えられています。
細菌の「付着」をブロックするしくみ
尿路感染症や膀胱炎の約70〜90%は 大腸菌(Escherichia coli) が原因とされています。ここで働くのがA型PACです。
研究では、A型PACが細菌の「付着」を邪魔し、粘膜にくっつきにくくする作用があると報告されています。菌がしっかり付着しないと感染が成立しなくなり、その結果として膀胱炎やUTIのリスクを下げる可能性があります。
ジュースやサプリで広がる研究と実践
実際に臨床試験では、A型PACを一定量摂取することで再発性尿路感染症を防ぐ効果が示唆されています。
特によく使われる目安が「1日36mg(DMAC法換算)」で、これを満たすクランベリージュースや濃縮エキスが研究に利用されています。
健康を意識して続けるには「砂糖の摂りすぎ」が気になるケースもあります。 そのため最近では、無糖タイプのジュースや、PACの含有量をきちんと規格化したサプリメントを選ぶ人が増えています。
クランベリージュースを毎日の習慣に
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クランベリーは他の果物には少ないA型PACを豊富に含む
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A型PACは細菌の付着をブロックすることでUTIや膀胱炎のリスクを下げる可能性がある
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継続的な摂取が再発予防に役立つと報告されている
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糖分の多いジュースには注意し、無糖タイプやサプリで飲むのもおすすめ
クランベリージュースは医薬品ではありませんが、日々の生活に取り入れやすい「自然のサポート役」です。朝の一杯やリラックスタイムの習慣に定めることで、女性の健康を穏やかに後押ししてくれるかもしれません。